再生可能エネルギー活用推進と、省エネルギー化の実現

石油や石炭、天然ガスといった化石燃料は、地球上のさまざまな地域に偏在しており、エネルギーを巡る動きは日々めまぐるしく変化しています。また、化石燃料の燃焼によって発生する温室効果ガスは、気候変動に大きな影響を与えるとして、排出量の削減が世界的な課題となっています。

私たちJSWグループは、エネルギーを「作る」、「運ぶ」、「貯める」、そして「かしこく使う」のそれぞれの場面にアプローチすることで、省エネルギー化、ひいては温室効果ガスの排出量削減に貢献しています。

電気自動車（EV）やスマートフォンなどにおいて、新しい「電気を貯める」手段として活用さているのが、リチウムイオン電池です。

セパレータとはリチウムイオン電池内部にある樹脂フィルムで、正極と負極の接触を防ぎつつ、両極間におけるイオンの行き来を管理するのが主な役割です。必要十分なイオン伝導性を確保しながら、電池が発熱した際にはイオン伝導を遮断することなど、安定した電力供給のため大きな役割を果たしています。

JSWグループは、リチウムイオン電池活用にあたり需要が高まっているセパレータフィルムの製造装置を手掛けています。国内外で高いシェアを誇り、リチウムイオン電池のさらなる普及に携わっています。

JSWグループでは、プラスチックの製造から加工までの幅広い製造・加工装置を提供しています。
特にプラスチック製品を成形する射出成形機では、世界に先駆けて油圧から電動化への取り組みを行っており、製造段階での消費エネルギーの削減に貢献しています。また各種製造装置、成形加工装置の省エネ化、省スペース化、軽量化、高生産性化に積極的に取組んでおります。

環境負荷軽減や気候変動問題への対応は、今やあらゆる企業に求められています。製造工程における省エネルギー化も例外ではありません。

生産性を向上させ、製造工程におけるロスを減らすことも、省エネルギー化や環境負荷軽減につながります。当社が開発したIoTソリューション「J-WiSe®」は、射出成形機に対して４つの柱(生産管理、サービス・保全、運転支援、生産自動化システム)を掲げ、生産プロセスのスマート化を図っています。製造工程のスマート化を図ることで生産全体での省エネルギー化に貢献しています。

回生エネルギーとは、電力を使って動かした対象物の運動エネルギーを使って、改めて発電をし得られたエネルギーのことです。例えば電車では、走行時に電力を使いながら、ブレーキ時には車輪に発生した運動エネルギーを用いて発電、回生エネルギーを得る仕組みになっています。

JSWグループでは、プラスチック成型品の製成形に使用する電動射出成形機の稼働にあたり、回生エネルギーを使用する仕組みを開発。同時に成形機自体の省電力化を行った結果、従来よりも消費電力を抑えられました。エネルギーをかしこく使える射出成形機システムを提供しています。

JSWグループは、新たなエネルギーを供給する仕組みを作り、効率的に使用する環境を整え、常にエネルギーの未来を見据えています。